広くネットが普及し、それに伴いネットショップのシェアは年々拡大しています。
今後もますます伸びていくことは間違いありません。
この流れに目を付け、ネットショップ開業を始める個人、企業が増えています。
ネットの世界では先行者利益が大きいため出遅れないことが定石です。
ネットで開業すれば実店舗を構えず商品を販売できる、時間や場所を選ばず商品を販売できるなど魅力的な点がたくさんありますね。
この記事を読んでいるあなたもネットショップ開業したい、もしくは興味があると思っている方が多いでしょう。
ということで今回は、ネットショップ初心者に向けてネットショップ種類について基本的な内容と、初心者にオススメの開業法も紹介していこうと思います。


目次
ネットショップの種類について
オンライン上でショッピングできるサイトのことをECサイトと呼びます。
ECは「電子商取引」のことで、ネット上の情報通信で商品やサービスをやり取りする事を指します。
ECサイトは購入者側からはネットショップと呼ばれて、これらは同義です。
・独自(自社)ECサイト
上記の2つの型に分類されます。
それではこの2つの型の違いについて解説していきます。

ショッピングモール型ECサイトの特徴
ショッピングモール型ECサイトとはWEB上で複数の店舗を集約させた巨大なモールサイト(市場)に自分のショップを出店して商品を販売するサイトのことです。
皆さんは普段amazon、楽天ショッピング、Yahoo!ショッピングなどで買い物をしますか?
これらのサイトはショッピングモール型ECサイトに分類されます。
販売規模、商品の数や充実ぶりには驚かされますよね。
モール型は国内のEC市場で圧倒的な割合を占めていて、なんと大手3社が国内のEC市場全体の半分を占めているのです。
先ほど名前が挙がったAmazon、楽天がそれぞれ全体の約20%、Yahoo!ショッピングが約9%です。
これらを踏まえたところで、モール型のメリット・デメリットを見ていきましょう。
ショッピングモール型ECサイトのメリット・デメリット
代表的なショッピングモール:「Amazon」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」
メリットその1
「ブランド力があるので利用者が安心して購入できる」
今でこそ一般的に利用されているネットショッピングですが、それついは最近のことで、
ひと昔前までネットショッピング=怪しいというイメージが普通でした。
実際に作り込みが甘いサイトだとサイバー攻撃や個人情報流出などのリスクがあるのもまた事実です。
モール型ECサイトはセキュリティ対策がしっかり行っており、大手シェアの比率の多さは安心して買い物ができることが一役買っているのではないでしょうか。
安心して購入できる要素として、利用者の多さや口コミの多さというのもモール型ならではですね。
メリットその2
「人が集まる仕組みができているので自分で集客しなくてもよい」
シェアの多さから自然と人が集まる状態にあることが分かりますし、面倒な集客対策はモール型サイト側が行ってくれます。
ある程度自分でも集客の施策を打つことも必要ですが、開店して出品するだけで成果が見込めるのは魅力的ですね。
メリットその3
「テンプレートに沿って簡単に出店・出品ができ、色々なサポートが受けられる」
商品ページはテンプレが用意されていますので、用意した画像と文章を投稿すれば大方完成します。
分かりやすいマニュアルが用意されていてスムーズに出店、出品が可能です。
サポートに関しては、例えば楽天ショッピングは楽天大学という販売者向けに売り上げを上げるための動画解説サイトがあります。
他のサイトでは専属のアドバイサーが付くなど各モール型サイトによって様々です。
出店・出品後のサポートも充実しているのは安心ですね。
デメリットその1
「出店料や手数料、売り上げの一部を納める必要がある」
モール型のサイト内に出店するわけですから当然お金がかかります。
独自(自社)ECサイトもランニングコストがかかりますが、モール型の方が
高くなる可能性が高いです。
デメリットその2
「テンプレを使うためオリジナリティが出せない」
出店、出品はテンプレが用意されているので簡単ですが、オリジナリティや独自性は出しづらいです。
そのブランドの色が出せずみんな同じに見えてしまいます。
押し出したい個性がある場合はオススメできません。
デメリットその3
「顧客情報を分析できない」
モール型ECサイトでは顧客情報を知ることができません。
そのためマーケティングはおろか、リピーター戦略なども難しいところです。
例えば地元の商店のように来店した方を大事にしたい、寄り沿って長期的な関係を築きたい商品の場合は向かないです。
デメリットその4
「店名を覚えてもらえない」
モール型ECサイトで買い物する人はあまり店名を気にしません。
例えば楽天ショッピングで無数のショップの中から選んで買ったとしてもモールのブランド力が強すぎて、「楽天ショッピングで買った」としか記憶に残らないです。
店舗として有名になりたい場合は向かない場合が多いです。
デメリットその5
「差別化が難しく、価格競争が起きてしまう」
もちろん自社商品に自信があり良いものを提供していれば価格競争などに巻き込まれることは少ないと思いますが、モール型ECサイトは膨大な数の商品があるため、似たような商品、価格の商品がたくさんあります。
そうするとどうしても価格競争に巻き込まれてしまう危険性が出てきます。
根戸さくお


独自(自社)ECサイトについて
次は独自(自社)ECサイトについて見ていきましょう。
独自(自社)ECサイトは1からECサイトを構築して、自分で管理していきます。
ドメイン(サイトのURL)、ショップデザイン、配送業者、決済方法など全て細かく自分で自由に決めていきます。
Appleなど大きなブランドに留まらず、中小企業、個人で独自(自社)ECサイトを立ち上げ成功を収めている例もたくさんあります。
それでは先ほど紹介したモール型と比較しつつ紹介していきます。
独自(自社)ECサイトのメリット・デメリット
メリットその1
「ブランディング、オリジナリティなどブランドの色を出すことができる」
型に縛られるモール型とは対照的に1から作りあげるため、拘ったサイトをつくることができます。
サイトデザインで洗練された高級感や明るく馴染みやさ、オリジナリティ、ブランディングなどが自由に表現できます。
見た目で「おっ」と思わせる、使いやすさ重視でサイトを作る、二つを両立させたサイトを作るという芸当はモール型にはできません。
サイトデザインやユーザーインターフェース(サイトの使いやすさ)、購入までのアクション数は購入に結びつくまでの非常に重要な要素です。
オーダーメイド商品や、自由にカスタムできるような商品とも相性が良く、パーツを組み合わせた完成図の画像を表示させるサイトはイメージが膨らみやすく非常に強力です。
取り扱う商品に合わせて自由にサイトデザインをカスタマイズできることが独自(自社)ECサイトの一番大きなメリットと言えるでしょう。
メリットその2
「マーケティングやリピーター戦略が打てる」
顧客情報を分析してマーケティングをしたり、会員制度、メルマガ、クーポン発行、line誘導…etcといった様々な販売戦略を打つことができます。
購入者の世代、ニーズに合わせて柔軟な対応ができることがモール型にはない強みです。
メリットその3
「ランニングコストの安さ、コスト管理のしやすさ」
モール型では月額の利用料、販売手数料など定額でコストがかかるもの、商品を販売する度にコストがかかるということを紹介しました。
対して独自(自社)ECサイトが運用上かかるコストはドメイン料やサーバー料などのシステム維持費や保守料のみ。
いずれもモール型サイトと比べると安く、毎月定額なためコスト管理がしやすいです。
デメリットその1
「集客をしなければ商品が売れない」
WEB上にショッピングサイトを立ち上げることは例えると海の上に浮かぶ無人島や砂漠の真ん中にポツン店を構えることのように例えられます。
出品するだけで売れる可能性があるモール型と違い自分で何も対策しなければ誰にも知らない、誰もたどり着けないサイトとなってしまうのです。
もともと名の知れたブランドであればブランド力があるので苦労しませんが、個人で立ち上げる場合は集客対策をしっかりしないと商品が売れることはおろか、膨大なWEB上のサイトに埋もれてしまいます。
ユーザーがネット検索したときに検索結果上位に表示させるSEO対策やTwitterやYoutubeなどのSNSを活用したSNS戦略などをサイトに人を呼び込む導線づくりをすることがとても重要でしょう。
デメリットその2
「サイトを立ち上げるまでの手間、期間、費用」
独自(自社)ECサイトを作ろうと思い立ってからサービス開始まで時間がかかります。
サイトを1から立ち上げるので構想を練るところから始まり、デザイン、システム開発、運送業者の手配など手間と期間時間がかかります。
ECサイトの構築までに何十万という初期費用がかかる場合があります。
初期費用という点に関してはモール型ECサイトに軍配が上がりますが、長い目で使うことを考えると独自(自社)ECサイトのほうがかかるコストは低くなります。

初心者にオススメのネットショップ開業は?
それぞれ違った魅力とメリット・デメリットがありますが、初心者はまずはモール型で商品を販売することをオススメします。
まずはネットでの商品売買を体感するべきです。
顧客情報は取れませんが、ネットで売れる商品や価格帯が分かると思います。
実店舗とネット上では売れる商品と価格は変わってきます。
ネット上での目玉商品や売れ筋、価格のポイントを知り、モール型サイトで集客対策を試しノウハウを貯めしょう。
その後で売り上げが安定し軌道に乗った後で独自(自社)ECサイトもつか、他のモール型サイトをかけ持つなど業務拡大していけばよいと思います。
もちろん企業のブランドとして既に有名であるとか、集客対策に自信がある方は独自(自社)ECサイトを作るべきですが、「商品売買を体感するべき」という点では初期費用はかかりますが、モール型で試すことをオススメします。
「物を売る」という感覚を体感して見て下さい。
まとめ
今回はネットショップ開業の基本ということで、初心者に向けてネットショップの2つの型の特徴について紹介しました。
2つの型の特徴を抑えてどちらの型が自分に合うかを選んでいただければと思います。
ネットショップは検索エンジン、口コミの要素、ブログ記事、SNSの紹介といった自分ではどうにもならない不確定要素の影響も多く受けます。
まずは初めてみて、肌で感じてみて下さい。